人間関係が良くなる「新・伝える技術」(「日経WOMAN」麓編集長)

日経WOMAN編集長 麓幸子、キャスター 池粼美盤


「日経ウーマン」読者のコミュニケーション力についての意識
■「日経ウーマン」の読者は、『空気は読み、聴き上手』だが、『話すことは下手』で、コミュニケーションに自信がないと思っている人が多い。■しかし専門家は『話し下手』で『聴き上手』という人はそれほど多くなく、実は『話し下手』だと思っている人は『聴き下手』でもあると言う。■『聴く力』は相手の話をきちんと理解した上で、相手が話しやすい空気・状況をつくる力が求められるとても重要なものだが、誤解している人も多い。


コミュニケーション力を向上するにはどこから手をつけていけばいいか?
■「日経ウーマン」は自分の伝え方を客観的にチェックする必要があると考える。■「日経ウーマン」5月号では「あなたが強化するべきコミュニケーションスキルをチェック!」と題して、6つの項目でウイークポイントを知るチェックシートを用意した。


どんなチェック項目があるか?
■項目は「聴く力」「話す力」「しぐさ・声・表情力」「空気を読む力」「場を作る力・機転力」「気配り・思いやり力」の6つ。■項目ごとに10のチェックポイントを用意した。当てはまった項目が強化すべきポイントとなる。


コミュニケーション力を改善するためには?
■「聴く力」不足の人は、集中力を保ってしっかり聴くとともに、あいづちや質問をして相手が話しやすい状況をつくることが大事。■「話す力」不足の場合は、相手の立場に立ってわかりやすく、簡潔に、興味を引く伝え方を心がける。■「しぐさ・声・表情」が不足がちな人は、多少オーバーでも声に感情を乗せたり、鏡で表情を客観的に見るなどするとよい。


男性上司との関係
■働く女性にとって男性上司は「話が通じない」「空気を読まない」いわゆる“職場の天敵”ともいえる存在。■しかし、上司とうまくつきあわないと仕事はうまくまわらないので克服しなければならないポイントだ。


男性上司の攻略法
■自分で細かく考えるのが嫌いで仕事を部下に任せきりにしてしまう「仕事押しつけ上司」には、的確な指示が期待できないとしても細かく相談する姿勢を示すことが大事だ。■気に入らないことがあるとすぐに怒鳴り散らしたりする「プチパワハラ上司」はイライラさせないことが大切。挨拶や報告などの基本をしっかりすることが重要だ。


上司や部下が女性というケースの悩みと注意点
■「女性」だからわかってくれるという気持ちがコミュニケーションを難しくする。■ビジネスの現場は、友達のような個人的なつながりのコミュニケーションとは全く異質のルールが存在することを認識する。■職場でのコミュニケーションはクールであることが大切。■女性同士で上手につきあうには、仕事上の“適度な距離感”をとることが大事だ。


女性上司・同僚の攻略法
■そのときの気分で周囲に当たり散らすような「気分屋の上司」からは相手の感情をもらわない、巻き込まれないことを心がける。■「自己中心型の同僚」は『あなたならできる』『さすが』というように相手を褒める・認めることが良い方法。


ファッションも伝える技術の重要なポイント
■威圧感のある男性上司には柔和な雰囲気をつくるファッションで「相手を受け止める」格好が有効だ。■女性同士の場合、クールさとフェミニンさのバランスで「格好いい人」を演出し、女性からも一目置かれる存在に見られるようにしたい。
日経ブロードバンドニュース http://www.nikkei.co.jp/bb/index.html